* 嫌われマイノリティ思う3 * 前方にいる見知らぬ男子中学生おそらく後輩!一体どうしたことでしょうか。 あの右手の小指に繋がるは赤い糸…なのですが。 「なんとぼろぼろの糸くずのようになってしまって…まだ繋がっているみたいだけど…」 さっきもいいましたが、わたしは赤い糸を切ることも、一度切れた糸をつないで戻すこともできません。 その糸を戻すことができるのも、引きちぎることができるのも本人達なのです。 ですが、わたしの経験上、一度切れた糸は元に戻りません。もちろん糸の繋がってない相手と一生を添い遂げることもできます。 でも、一緒にいてしあわせでない人といてなんとなるでしょうか。 わたしは何度も見て来ました。糸が切れて、縁が切れて一生悲しんで生きることになった人々を。 だから。 「ちょっと其処の後輩くーん?」 「ああ?」 わたしにできるのは、糸が切れないように、繋がった糸が見つかるようにみんなのサポートをこっそりすることだけなのです。 「んだよ。おばさん」 「前言撤回んだよクソガキぃぃいいいいい!です!」 ちぎれてしまえ運命など! 「無礼な奴だな!年長者に向かって!」 「たったの1年じゃねぇかよ。だいたいそんなこという無能な年寄りが覇権握って終身雇用してるからこの国はいつまでも駄目なんだよ」 「むかつくー!でも一理あるからなおさら−!」 こいつムカつくのに頭いい!腹立つ! 「別に忙しいわけじゃねーけど、見知らぬ怪しい先輩とグダグダコントするほど暇でもないんですけど?」 「くっ…せっかく助けてやろーと思ったのに、…です」 「はぁ? ウケる。頼んだ覚えないんですけど−?」 ふぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっきゅーーーーーーーーー! 「てめー名を名乗れい! 今わたしが天誅を下してやろう!」 「名前を聞くならまず自分から名乗るのが礼儀だろ? おばさん」 「わたしがばばあなら日本女性の8割はばばあだっつーの! まあアンタのいうとおりだけどさ」 いえばいいんだろいえば! 「2年3組日紫喜愛子」 「うあマジでいったよ 寒いなー」 ぶっとばす。 「まぁいわれちゃったらしゃーないよな。笹原有馬でーす。」 「真面目なんだか、馬鹿にしてんだかよくわからない奴だな…」 結局言うのですか。それにしてもマナーがなっていないガキです。 え?容姿の説明?…仕方ないか。明らかに染めてるだろ並の赤褐色の無造作ヘア。身長は165cmくらいですね。 まあ中1なら妥当じゃないですか?猫を思い出す挑発的なつり目、にやり顔を足すことでイライラ度MAX。あと顔小さい。女子か。 「誰に対していってんだよ…」 「よし、コレでいいだろう。さて本題に入るか!お前いや笹原有馬!お前今困ってるだろ!」 「全然」 「…イライラしてるだろ?」 「あ、前言撤回今この状況に困り、そしてイライラしている」 「…す、好きな人は…いるだろ?なあいるだろ?…いますよね?」 「いねえよ」 …あれ? ![]() |